新鮮さがウリ?!
2017 / 11 / 05 ( Sun )
ペットショップに並んでいる可愛い子犬たちには、「売り時」があるらしい。
かわいい盛りを過ぎて、大きくなってしまうと殺処分されてしまうのが現状。

殺処分されるくらいなら、飼いたい人のところに譲渡されれば、命が助かるのに…と
思うけれど、ショップとしては、それでは成り立たないのだろう。

コンビニやデパ地下のお惣菜やパンなども、消費期限が来たら処分対象になる。
昔は、「特価セールで前日のものをまとめ売り」など、
当たり前のように行われていたけれど、食品衛生法などの関係で今は難しいらしい。

廃棄直前の食品を寄付してもらえれば、生活がラクになり、潤う人は少なくないだろうに…
と思うのだけど…。
ただ実際、そういう食品を有効活用する活動を始めている人たちもいるらしい。
でも、まだまだ廃棄は多いのが現状。

実は、書籍なども同じ。
書店に書籍が並んでいる期間はかなり短い。
書籍もまた、新鮮さが命の生鮮商品なのだ。
新刊として売り出された1~2か月の間、棚に並び続ければ上等。
そこでそれなりの売り上げがなければ、書店の棚からは消え去る。
そして、出版社が保管スペースを有効活用するために、
多くの書籍は1年もたたないうちに、ペット同様、殺処分になるらしい。

さらに昨今、出版業界には電子化の波が押し寄せているため、
印刷書籍は生き残りがますます難しい時代になっているとか…。

そんな時代の中、一冊一冊丁寧に時間をかけて本を作り、
長い時間大切に愛して育てて売っていく…という地道な努力を続け、
がんばっている中小出版社がある。
以前、私が「僕が僕に還る旅」の出版でお世話になったアートヴィレッジさんも、
そんな真摯な出版社の一つだ。

人の心と人生に寄り添うような温かい本を丁寧に作り、
大切に時間をかけて守りながら販売しておられる。
しかし、このご時世の荒波の中、遂に保管倉庫を移転せざるを得なくなり、
それに伴って、この度、本の一部を手放すことになるらしい。

こんな時、大手出版社ならば、問答無用で即処分! 
手に入らなくなるのが現状。

でも、アートヴィレッジさんは、
「手放しますが、その前に入用な分はありませんか」
と、わざわざお知らせを下さった。
絶版になる前に、お知らせを出版社からいただいたことは、今まで一度もない。
しかも、印刷後に年数を経た書籍を保管しておられることだけでも、こ
の時代では貴重な対応だ。
それだけでも、どれだけ丁寧に本を扱っているのかが感じられる。

そんなアートヴィレッジさんが刊行されている本の多くは、
この先、何十年、何百年と時代を越えて、人に寄り添い、
力を与えてくれるような豊かで温かなテーマが多い。
児童館や図書館や病院や喫茶店などに置かれていたら、
さぞ人々の心の潤いになるだろうと思うだけに、本当に今回のことはもったいなく、残念だ。

倉庫移転前に、一冊でも、二冊でも心ある人のところにお嫁入りできることを
蔭ながら心より祈り、応援したい。

アートヴィレッジ
http://art-v.jp

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