トラブルは振り返りのチャンス
2022 / 07 / 07 ( Thu ) GW前に、歯の被せ物に穴が開いた…。
「新しい被せ物を作って治療終了」 のはずだったのだが…。 思いのほかトラブって、何か月も治療することになってしまった。 あとで調べてわかったことだが、 「金属の被せ物は、敏感な人は金属アレルギーがでたり、 金属の温度変化が歯の神経に伝わって痛みがでることがある」 とか…。 どうやら、そのケースに当てはまってしまったらしい…。 知ってたら、少々高くても、自費の被せ物にしたのに…と、 後悔したものの、激しい痛みに見舞われている最中は、 そんな余裕がなかったから仕方ない。 すでに終わってしまった過去は絶対変えられないし、 「あの時、こうすれば…」 と、後悔の念にとらわれてしまうと、 不毛と不幸しか生まない。 ここは、 「ま、いろいろな巡りあわせで、神様から見たら、 必要があって起こったことでしょう。 この経験は次の何かに生かす糧にしよう」 と思って忘れる…のが吉。 …と、スルーするのが、この年になると随分上達した。 ただ、このトラブルのお蔭で、いろいろなことを考えさせられた。 「たった一本の歯が痛むだけで、日常生活は完全に回らなくなるんだ。 逆に言えば、一本の歯以外、 これだけ複雑な体が、今この瞬間も正常にしっかり機能している。 なんて奇跡的でありがたいことなんだ!」 「たとえ一本の歯といえども、 これまで人生を共にしてきた自分の一部。 それが、訳の分からないうちに削り取られて、 見る影もない形に変わってしまうのは悲しいことだ。 せめて、『今まで世話になりました。ありがとう。さようなら』の 声を掛けて、お別れしてあげたかったな…」 「入れ歯の人、役作りのために歯を抜く役者さんって、 これ以上の治療をしてるんだから、すごいな…」 「たくさんの患者さんが、 『手術の後、変わってしまった自分の身体を受け入れるのが大変』 と言っていたけれど、歯一本ですら、これだけ大変なのだから、 それより大きい臓器や身体の一部の変化は本当に大変だ…。 特に、なにも自覚症状がなかったのに、検診でガンが見つかって、 治療を受けたら、不調になった人は納得いかないよね」 「痛みが酷い時には、気を紛らわすのも大変。 こんなときは、とことん怒ったり、嘆いたりする方が、 心と身体は楽だな。 そして、とことん騒いで疲れた後は、 『大変は見ない、考えない』ように、 他のことに目をそらすのがラクに過ごすコツだな」 「長く使えば、物も身体も不具合は起こりやすくなるよね。 ビンテージものは、とことん徹底的に大切に扱うことが重要だわね」 云々…。 トラブルは心地悪いし、嫌なものだ。 でも、これまでもそうした「問題」が起こった時には、 「これは、身体さんが、 『今の自分にもっとふさわしい生活の仕方があるよ』 とサインを出して教えてくれているのかもしれない」 と思い、心と身体を調整し、切り替えてきた。 そのお蔭で、トラブルの後の方が、 それ以前の生活よりずっとずっと心地いいものになった。 「毎回毎回、トラブルが起こるたびに同じようなことを繰り返しているな」 と思うこともあるけれど、 繰り返す度に少しずつ、学びも人生も自分への理解もより深まっている。 人って、こんな風に繰り返しながら、少しずつ変化していくものなんだな と、これまたあらためて思う。 今回も、心して、 「今の自分により合う暮らし方」 を模索、実行していくつもり。 ちなみに、トラブルを乗り越えたことで身につけた心のスタンスの中で、 今までで最高に有効性が高いと感じたのは、 「未来も人も世の中も変えようとしない。 今日起こる現実だけを見て、 その時感じる最善で心地よい過ごし方をする」 かな。 未来ある若者にはあまり向かないスタンスだけど、 年を重ねた人間には、ものすごく心地よい暮らし方。 身体さん、手厳しいサインをありがとう。 あなたが納得してくれるような「更に心地いい暮らし」を 実現していくからね~。 |
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