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求めない? 求めたい!
2007 / 12 / 20 ( Thu )
映画「マリと子犬の物語」を見に行った。
 ストーリーは予告宣伝通りで、取り立てた内容はないけれど、犬がとても可愛く、自然もとてもきれいに描かれていた。また、地震の描写がすごくリアル。

一時長岡に住んでいたことがあったので、
 「もし、自分がこの場にいたら、どんな風に行動しただろうか。災害の時には、どう行動すると一番いい結果が生まれやすいだろうか」
 と真剣に考えさせられた。

 また、マリが無事に保護されたシーンでは、地元のエキストラの人たちがとてもいい表情をしていた。
「ああ、実体験をしたからこそ、この表情が出るんだろうな。どんな素晴らしい演技も、本物を味わったこの表情にはかなわない」
 としみじみ感じた。

 ただ、「命の恩人の犬が助かってよかった」と共に喜べるのは田舎ならでは…かもしれないとも思った。これが都会の大地震だったら、「犬より人間が大事だ!」となるだろうし、中には壊れた町や自然を見捨てて、さっさと出ていく人だっているに違いない。
すべての命を平等に労わり、共に支え合っていくには小さな村の方がいいのかもしれない。

ところで、自然災害にしろ、日常生活にしろ、辛い体験はしないに越した方がいい。でも、してしまった以上は乗り越えるしかない。そして、乗り越えると、次に大変な体験をした時に、
「前の時はもっと大変だった。あの時ほどじゃないから、何とかなる」
と思えるのは強みだ。

ついでに、何度も何度も大変な体験を重ねると、
「辛くてどうにもならない時は、考え込むとますます辛くなる。だったら、何もせずひたすら、泣きながら寝てしまえ!」
なーんて、大変な最中に何もしないでひたすら寝ていられるようになる。それって、案外力強いことかもしれない。

そして、一番力強い生き方は…と考えると、
「過去も未来も見ず、ただひたすら、目の前の「今」「今日」だけに集中する。執着をすべて捨てて、今目の前にあるものだけにひたすら感謝する。木や花のようにただ呼吸して、食事をして、眠る…など、淡々と生命を存続することだけに集中して生きる」
という生き方なんだろうなあと思う。
そういう生き方ができたら、どんなときにも「平常心」でいられて、心の揺れも起こらず、平和で幸せな気持ちが続くだろう。いわゆる、今はやりの本「求めない」の極意ってやつ?

それでも、わかっていながらも日々の生活の中では「おにぎりは昆布より、シャケか明太子がいいのに…。どうせなら無添加のものが…」とか不満が出てくる。
ヨガの達人や修行僧のように、「平常心」「求めない心」の究極の境地に至れない私って、「修行が足りない?」って感じ? でも、最近じゃ、素直に「平常心って、私にはつまらないし、似合わないんだ」と開き直れるようになってきた。
やっぱり私には、感情が激しく揺れ動いている時の方が、生きている実感があって楽しいみたい。そして「すごく辛い、苦しい、絶望的…」という体験もまた、どこかで楽しんでいるようだ。

それでも、他人が私の生活を見たら、
「装飾品や贅沢品を何も欲しがらず、質素な生活をして、人のために身を粉にして働いて偉いわー。それに、大変なことをよくぞそんなに冷静に見ていられるわね」
というかもしれない。
でも、当の私は「ゴテゴテした装飾が嫌い。身の回りに物がない生活が好き。人の世話をするのが好き。大変なことを見ても、だいたい成り行きがわかっているから右往左往しない」だけ。決して「悟っているから」じゃない。自然体でいる結果が、こういう生活になっているだけなのだ。
たぶん、ヨガの達人や修行僧なども、生活が板についている人は、その生活が好きなんだろう。

いくら立派に見えても、自分に合わない生活をしたら意味がない。だったら、「平常心」や「求めない心」なんて偉そうなものにこだわらずに、いっそ思いっきりわがままを言ってこだわりまくって、ワクワクしたり、悲しんだり、苦しんだりと、その時々の揺れる感情と体験のままに、ハチャメチャに楽しみ、思いっきり求めまくればいいんじゃないかな、と思う。
そうしていろいろな経験を重ねているうちに、たぶん感情が揺れすぎて辛くなったら自然に「平常心」を楽しみたくなるだろうし、求め過ぎて辛くなったら自然に「求めない心」に行きつくだろう。
がんばって「平常心」「求めない」に達するより、自然に行きつく方がずーっとずっと楽だ。

それに、「平常心」といったって、世の中のすべては「諸行無常」だから、どんなに究極の平常心を目指したって、完璧な「平常心」なんてありえないはず…。
 ようは、日々自分の感じるまま、過ごしたいまま、自然体で生きていればいいんだろうね。でも「自分はどう過ごすと、楽で自分らしいのか」をはっきり認識できて、さらに「今のままの自分でいいよ」と言えることが、案外一番難しいのかも…。
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